>> || ばっくなんばぁず
2000.10.29 更新
ひとこと〜ひとごと〜ひとりごと

2000年9月 ＜ 2000年10月 ＞ 2000年11月
６日（金） 待つか 降りるか
17日（火） ロフトに上がって どっきんコ
29日（日） あるオトコの自殺
　
10月６日（金） 待つか 降りるか

それわそれわ良い天気で、秋晴れとゆうにはチと暑い日でございました。

今年の１月に 父親のシジュウクニチ法要に出かけて以来、今度はオババと父親のイッシュウキ法要をまとめて片付けちまおうってことで、新幹線に乗って 故郷＝富山へ向かっていたのでございます。

午後１時３０分頃、アタシが乗った「こだま 415号 新大阪行き」は そのトキ 愛知県内の豊橋駅で ひかり号の通過待ちをしておりました。

新幹線に乗り込む前、東海道線沼津駅のホームで買った文庫本を読みふけっていたアタシは、フイに手元が暗く、あたりが静かになったのに気が付いて 思わず天井を見上げたのでございます。アタシが乗り込んだ 16号車（自由席）は天井の明かりが消え、空調のダクトから吹き出す風の音が止まり、床下で唸っていた機械の音もなくなっていたのでございます。北陸線、米原駅を出て福井・金沢・富山方面に向かう電車が 走行中に電気を止め、惰性で走りながら電源を切り替えるのに慣れていたアタシは、イマの状況が普通でないコトにわ気が付かなかったのでございます。

１分、２分、・・・

やがて、やけに通りのいい車内アナウンス。

『お知らせいたします。
　ただいま 電気が止まっており 大変 御迷惑をおかけしております。
　現在 原因を調査中です。いましばらく お待ち下さい。』

「なんですとぉ？
　こんなイイ天気で雷ってコトもないだろぉにぃ？」

すぐに 次のアナウンス。

『お知らせいたします。
　ただいま 浜松〜徳山間で停電しております。
　現在 詳しい原因を調査中です。いましばらく お待ち下さい。
　なお、空調が止まっておりますため、車内の換気ができません。
　禁煙車両以外に御乗車のお客さまも おたばこは御遠慮いただきますよう
　御協力をお願いいたします。』

しだいにザワツキ出す 乗車率70％（推定）の最後尾車両。

停電から５分後、明かりがつき、空調も床下の機械も動きだし、乗り合わせた乗客たちのザワツキは ほとんど聞こえなくなったのでございます。

「なんだ、戻ったぢゃん。」

甘かったのでございます。

『本日もJR新幹線を御利用いただき ありがとうございます。
　ただいま 電気を送ることはできましたが、運転再開にはいたっておりません。
　詳しい情報が入り次第 お知らせ致します。』

「どぉゆぅコトやねん！」

やがて コトの全貌が明らかに・・・

『本日は 電車 遅れまして 大変 御迷惑をおかけしております。
　先ほどの停電につきまして ただいま入りました情報によりますと、
　１時31分に 中国地方で震度６強の地震があり・・・』

「あぃたぁ〜〜〜
　てことわさぁ、テレビ番組、ズタボロ？
　留守録は 全然違う番組録ってくれるワケねぇ・・・」
中国地方で被害にあわれたみなさん、
またわその関係者のみなさん、
ゴメンナサイ。
『・・・この影響で 東海道新幹線は全線で運転を見合わせております。
　復旧には 相当の時間がかかるものと思われます。
　名古屋までお急ぎのお客さま、
　名古屋まで JR 東海道線 在来線は定時に運行しておりますので御利用ください。
　次の名古屋行きは 14時ちょうど発・・・』

これを聴いたサラリーマン達のうちの何人かは サッと立ち上がり、そそくさと 16号車をお降りになる。

「あぁ〜ら、大変だぁ〜。
　（ひとごと、ひとごと）
　アタシゃ そんなに急いでないモンね。」

車両から出たビジネスマン達は さっそくケイタイを耳に当てていらっしゃる。

蚊屋の外のアタシは あいかわらず 新幹線の中。文庫本を読みふけるのでありマス。

10分、20分、・・・・・

ときおり繰り返す 車内アナウンス。

その間にも ひとり、またひとり と新幹線ホームをあとにするひとびと。

去年の今頃、ネットで調べて エクセルで組み直した 独自の乗り換え時刻表を取り出すアタシ。

「急いでないとわゆっても、あと４時間 このまま止まってたら、
　今日中に富山まで辿り着くことができませんゾぃ」

おもむろに文庫本を閉じ、バッグをかついだアタシは ホームに降り、陸橋の階段を昇るのでございます。

あのアナウンスがあってから けっこう時間が経ってるとゆうのに、新幹線エリアにある精算窓口と在来線への改札には長蛇の列。列から離れたところには ケイタイで会社や取引先に連絡しているビジネスマンが ポツリ ポツリ。待ち合い室のテレビの前には 番組を中断して放送されてる地震情報 に見入る人だかり。

考えてみれば 駅構内に停車中に止まったってぇのわ、極めてラッキーだったといえましょう。たぶん、駅と駅の間を走行中に止まって、ドアも開けられないで 線路上の密室と化した車両に乗り合わせたヒトも多いハズでございます。そういったヒト達にくらべれば アタシたちは自由に車両に出入りでき、ホームの自販機でジュースやお茶を買うこともできれば、売店でお弁当を買うこともでき、その気になれば 在来線に乗り換えて 先へ進むなり 戻るなり できるのでございます。

さぁ、新幹線が動き出すのを待つべきか、それとも 新幹線に見切りをつけて 在来線に乗り換えて ゆっくりとでも先へ進むべきか。おおいに悩むところでございます。

長蛇の列の先っちょに加わるのがキライなアタシは ほどよく膨らんだ膀胱を軽くした後、駅構内の 改札を出ずに動き回れる範囲でJR全線の時刻表を捜したのでございます。在来線に乗り換えれば どのくらいの時間で北陸線に入れるのか、ここで新幹線が動き出すのを待てるデッドラインを見極めようと思ったのでございます。緑の窓口ならどこの駅でも必ず１冊や２冊は置いてある 全線時刻表。しかし緑の窓口は改札の外。改札の内側にはタダで閲覧できるヤツはございませんでした。売店に売ってるヤツはあったんでございますが、この一瞬のためダケに買うのもねぇ・・・。

そうこうしているうちに いつの間にか長蛇の列はなくなり、改札付近はがら〜んとしてまいりました。これ幸いと在来線への改札窓口におもむくアタシ。

「米原まで 在来線だとどのくらい（時間）かかりますぅ？」

「ちょっと お待ち下さい・・・」

クリアケースに入った時刻表に指を這わせる 改札窓口のおねぃさん。

「２時間ぐらいですねぇ。」

「そんなに・・・？」

「えぇ・・・ こちらから乗り換えますかぁ・・・？」

おねぃさんに手のひらを見せるアタシ。

「ちょっと考えます。」

改札横の豊橋駅発着在来線時刻表をにらみながら 最後の悪あがきをするアタシ。
いよいよ在来線に乗り換える覚悟を決めて改札をくぐろうとカラダの向きを変えた ちょうどそのトキ、改札の仕切りを挟んだ駅職員二人のハナシが耳に入ってきたのでございます。

『・・・・・順次 動き出すんでしょ？ ・・・・・』

「なんと！」

即刻踵を返し、新幹線車内へと引き返すアタシ。

下りのこだまの最後尾車両＝16号車は上りなら先頭車両、運転席がついております。これが下りでは車掌室になるのでございます。 その車掌室とホームの間をいったりきたりしてそわそわしている 若い車掌。

「大変だねぇ（ひとごとひとごと）」

と 声をかけると 若い車掌は苦笑い。

「そぉですねぇ・・・ こんなこと初めてですよぉ、車掌になってから・・・」

「そりゃそぉだろぉ、そんなにしょっちゅう止まってもらっちゃ困るだろ！」

とわゆわずに、優しく笑顔を返しておきました。

さっきまで座っていた 同じ座席について また文庫を読みふけっていると やがて車内アナウンス。

『本日は 電車 遅れまして 大変 御迷惑をおかけしております。
　さきほど、京都−東京間の上り線に停車しておりました電車に限り、
　運転を再開しております。
　なお、下り電車につきましては 運転再開のメドはたっておりません・・・』

「おいおい、ハナシが違うんぢゃねぇのぉ？」

すぐにまた

『ただいま、揺れの強かった地域におきまして、
　職員が徒歩で 線路の安全確認を行っております・・・』

「徒歩って、おい、そりゃ何時間かかるんだよぉ？」

舌の根もかわかぬうちに

『大変 お待たせ致しました。
　この電車、間もなく発車いたします。・・・』

「どないやねん！」

結局、推定乗車率 70％ で豊橋駅に到着した「こだま415号 新大阪行き」の16号車は 乗客をたった二人に減らし、予定より約45分遅れて 豊橋駅を後にしたのでございます。わお！ やや貸し切りぢゃん！
（思ったより早かったね）

ナニゴトもなかったように田園風景の中を走る新幹線の中で アタシは流れてゆく外の景色に目を向けながら ひとり ホホを緩めるのでございます。

「豊橋で在来線に乗り換えたサラリーマン諸君、残念だったねぇ。
　名古屋にはアタシが先に着かせてもらうよ。」

そして内心、満足感に浸るのでございます。

「ふっ、ふっ、ふっ、勝った！」
　
10月17日（火） ロフトに上がって どっきんコ

10月もはや ナカバ でございます。
いまだ 日中の気温が 30℃ ぐらいまであがることもございますが、日に日に涼しくなってきている とゆうのわ 間違いないようでございます。地域によっては すでに「寒い」とゆうトコロもございましょう。

さて、６畳ワンルーム＋４畳半のロフト付き に住むアタシは 春からずっと 下（つまり、ロフトでなくて ６畳のほう）で寝ておりました。 前日、頭にバリカン（6mm）を入れ、シャワーを浴びて 10日分のアカを落としたアタシは そのせいもあってか、午前２時頃に肌寒さを覚えたのでございます。

「今日はさっぱりしてるし、上で寝たろ」

と、木製のハシゴに足をかけ、ロフトに上がったのでございます。

およそ半年振りに潜り込もうとしている プゥタロウには分不相応のウンじゅうまん円もした布団をめくり、変なムシなどがいないことを確認したアタシは 半分めくれた掛け布団を ファサッ と戻したのでございます。

すると、そのトキ巻き起こった風によって、ロフトの低い天井近くで ナニカが揺れたのでございます。

「なんぢゃ？」

シャワーを浴びるトキ と 寝るトキ以外は 瓶底めがね をかけている ド近眼のアタシは 低い天井にアタマをぶつけないよう 腰をかがめたまま ナニカが揺れた方向に 歩み寄り 目を凝らしたのでございます。

「（どっきんコ！）」

危うく天井にアタマをぶつけそうになりつつ 思わず後ずさるアタシ。

「ンな アホな？」

ソレはまるで、UFOキャチャーのクレーンをちっちゃくして ８本足にしたようなカタチ に見えるのでございます。

８本足・・・・・

そぉ。ソレは ８月末に発見され ９月上旬に再び目撃され その３日後に排除されたハズの クモ・・・・・

しかしソレは アタシの気配を感じてドコカへ隠れようとするでもなく、自ら天井から垂らした糸を登って行こうとするでもなく、ただ かすかに揺れているだけ。

どうやら そのタマシイは 体内から離れていってしまったアトのようでございます。

「お亡くなりになったのかの？」

おそるおそる近付いて よぉ〜っく観察してみると、その胴体は干からびてシワシワにしぼんでおります。ミイラ化が始まっているようでございます。そして、自分で張った“蜘蛛の巣”にひっかかってるのかと思いきや、お尻から出した糸でぶら下がったまま お亡くなりになっているのでございます。その死にザマは 鎧兜［よろいかぶと］に身を固めながらも 全身に矢を受け 槍［やり］に体重の３分のイチをあずけて 立ったまま死んだ 戦国の武将（ダレだよ ソレ！）のように 潔い［いさぎよい］のでございます。

それわさておき、排除したハズのクモが ナゼにここでお亡くなりになっていらっしゃる？

いえいえ、その亡骸［なきがら］の大きさからして 先日排除したクモよりふたまわり程小さく、どうやら別の単体のようでございます。

「え？ なに？ ２匹 いたってこと？」

２匹が いかなる関係であったのか、アタシには知る由［よし］もございません。
縄張り争いをするライバルだったのか、ツガイだったのか、兄弟姉妹だったのか、親子だったのか・・・

「親子・・・・・」

「おいおい、この部屋で生まれたんぢゃねぇだろぉな〜？」

「そぉだとすると・・・・・ ほかにもまだ・・・・・」

「きゃぁ〜〜〜〜〜っ！」


え？ クモの亡骸 見たいの？
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10月29日（日） あるオトコの自殺

〜 10月28日付け asahi.com より 〜

小学校５年生の女の子にわいせつ行為をした ってゆうんで 警察に呼ばれて事情聴取を受けていた オトコ が 警察署の駐車場に止めたクルマの中で死んでたんだそうな。自殺らしいそうな。

で、その警察署の署長が、

『・・・警察署の駐車場が自殺の場所に選ばれたことは極めて残念・・・』

なぁんて ゆったとか。


『どこか ホカの場所で死んでくれればよかった』 ってコトなんぢゃろか？



登場する社名・品名などは 、それぞれの会社などの商標とか登録商標です。たぶん。

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