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| ７月10日（月） | ピーマンの中からコンニチワ
５日も前に５コ入り99円で買ってきたのに手をつけてなかったピーマン。いいかげん消費しないと生ゴミになってしまいマス。とゆうわけで、ウィンナーといっしょに炒めて食べようと、袋から２コばかり取り出し、軽く水洗いしてまな板の上へ。ヘタのほうを5mmほど横に切って、切り口からたねが貼りついた芯を引っ張り出す。これを生ゴミトレイに置こうと手を伸ばしかけたそのトキ、
「このちっちゃいツブツブはナンですかいの？」
ピーマンのたね達の隙間を埋めるようにびっしりと貼りついたそのツブツブ達は、直径1mmにも満たない球形で、黄色味を帯びた深い緑色。
「虫かナニかの卵でわあるまいなぁ」
よく観察しようと芯を顔の近くに引き戻し、そのツブツブ達がいったいドコまで貼りついているのかと裏返す。
「なんだよ？ ヒトがメシ喰ってるときに邪魔スンぢゃねぇ〜ヨ」
とでもゆうかのように、カラダをねじってコッチを見るアオムシ君。
「ぎょ！ ってコトわ、このツブツブはアンタのウン・・・・」
「フンっ！」
アオムシ君はさっさと自分の世界にお戻りになり、一心不乱に食べながらウン・をし、ウン・をしながら食べ続けていた。
５コ入り99円で買ってきたピーマンのうちの１こは、先に手をつけたアオムシ君に提供されることになった・・・らしい。
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| ７月11日（火） | 明日は資源ゴミの日
「アンタんチ、涼しいねぇ〜」
午前10時、かねてから接触不良で使いづらくなっていた交流・充電電気髭剃り機がついにウンともスンとも動かなくなったため、接触が悪くなってるトコロをはんだ付けし直そうと、ぷぅ２号の部屋に押しかけた。
エアコンもない彼の部屋、この時期はきっと暑くてたまらないだろうと覚悟して赴いたんぢゃが、思いのほか風通しが良く、アタシの部屋より涼しかったのでアル。
「オヂさんトコだって換気扇回せば風とおるぢゃん」
「換気扇ねぇ〜、回すとウルサくってさぁ〜」
「掃除すりゃいいぢゃん」
確かにウチの換気扇は汚い。イマの部屋に住み始めてからの7年間で、換気扇を掃除したのはタダの１回っきり。油を吸ったホコリがこってりとへばりついておりマス。それにしてもぷぅ２号、いつの間にウチの換気扇のヨゴレ具合までチェックしておったのぢゃ？
「掃除すりゃ静かになんのぉ？」
「なるんぢゃないのぉ？」
電気髭剃り機の接触を直して帰宅し、明日＝資源ゴミの日に備えて古雑誌にひもをかけたアタシはついに、換気扇のお掃除にとりかかったのぢゃ。
しか〜し、推定４年の間にこびり着いたアブラは、そう簡単にはとれてくれない。テイッシュペーパー、キッチンペーパー、薄めた台所洗剤を駆使しても、なかなかとれてくれない。
「深夜のテレビショッピングでやってる、なんとかクリーナーが必要かもなぁ・・・」
なんてことを考えながらも、なかばムキになってこすり続けること、約４時間。きれいになりましたよぉ。はじめは触るのにも勇気と思いきりが必要だった換気扇、いまでは頬擦りできるほどきれいになりましたよぉ。（しないケド）
さっそく、ヒモを引っ張って回してみる。
「おぉっ？！ 静かぢゃん！」
それはもう、ディーゼルエンジンをガソリンエンジンに交換したぐらいの静かさでございます。（よぉワカランたとえぢゃ）
こうなってくると、換気扇よりむしろ部屋の扇風機（高所取り付け用）のほうが耳につきますなぁ。次は扇風機のお掃除かぁ？
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| ７月12日（水） | おいおい、ドコ行っちゃったんだよォ
「おぉ〜いぃ、喰ってるかぁ〜？」
１週間前から我が家にいらっしゃった（と推定される）アオムシ君は、いかがお過ごしであろうかと、生ゴミトレイにのったピーマンを覗き込む。
「ほぇ？ いらっしゃいませんゾぃ」
オレンジ色に変わりはじめたピーマンを裏返したり、ひっくり返したり、サカサにしたりしても、アオムシ君は見つからない。
「ゆうべは確かにいらしゃいましたよねぇ・・・」
いくら昆虫の類いはオトナになるのが早いとゆっても、まさか一晩のうちにサナギになって、蝶（または蛾）になって、どっかへ飛んでいってしまったなんてコトはございますまい？
「こりゃぁ、マズいコトになりましたゾぃ」
生ゴミトレイを裏返しても見つからないアオムシ君の身を案ずるアタシ。
「へたに床なんかウロチョロされたら、気がつかないで踏んづけちゃうぢゃん・・・」
台所まわりもスリッパを履かずにハダシで歩くコトが多いアタシは、想像しただけでオシッコちびりそうになるのであった。
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| ７月18日（火） | 野生の××
「だぁ〜〜〜っ、かいぃっ！」（かいぃっ：[かゆい]の強調、口語形）
アタシの住む静岡県でも梅雨が明けたらしいそうで、ヒトの血を吸うムシ達の活動もこれからが最盛期でございます。
ヒトの血を吸うムシ達と申しますと、カ とか ブヨ とかがメジャーな存在ではありましょう。
が、ソレだけでないことを忘れてわイケませぬ。
先日、左手の甲に チクリ と感じたアタシは
「ぬぬ、おそれおおくも、このアタシの血を吸おうとわ、大胆な・・・ なにヤツぢゃ？」
その正体を確かめるべく、手を動かさぬようにして、そっと チクリ ときた部位に視線を走らせたのでございます。てっきり カ か ブヨ ぢゃろうと思いこんでいたアタシの視線が捕らえた ソイツ はどうやら 羽根 を持たないようで、ゴマ粒よりも小さく黒っぽい、「点」のようなモノでございました。
「ナンぢゃ？」
捕らえてじっくり観察してやろうと、右手の人指し指と親指を延ばしたそのとき、ソイツ はアタシの左手の甲からこつ然と姿を消したのでございます。
「へ？ 羽根もないのに飛びやがった？ てぇことわ、ヤツはもしかして・・・」
翌日、左手の甲に再び チクリ と感じたアタシは
「ぬぬ、もしや昨日の・・・」
再び チクリ ときた部位に視線を走らせたのでございます。
「やはり、そのほうであったなぁ」
前日より２センチほど手首寄りにしがみついている ソイツ は、確かに前日の「点」でございました。ソイツが非常に敏しょうな運動能力を持っているコトを既に認識していたアタシは、この日は慎重に、ソノ捕獲作戦を展開するのでございます。しつこい カ を捕らえるトキに使う テ でわございますが、気が済むまで 血 を吸わせ、満腹となって増加した ソイツ自身の体重によって動きがニブくなったところを捕らえよう とゆう、実にトラディショナルでオーソドックスな作戦でございます。
「ふんっ、たあいもない」
ソイツ は思いのホカ簡単に、アタシの右手 人指し指と親指の間に拘束されたのでございます。部屋の隅にあった空の500mlペットボトルに拘留された ソイツ は、ジタバタしているものの、非常に滑らかなペットボトルの内側を意図するように動くコトができず、無益にエネルギーを消耗するのでございます。
しばらく放っておいたのち、アタシはペットボトルにグッと目を近付けて、疲れ果てて動きを止めた ソイツ の正体をついに確認いたしました。
ペットを飼った経験のないアタシは、生まれて初めて見ましたゾぃ、野生のノミっ。
つづく
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| ７月19日（水） | 「使用上の注意」を読め
ノミの捕獲に際してたっぷりと血を吸わせてやった左手の甲、翌日にはぷっくりと赤く腫れ上がりましたぞぃ。ヤブカ（白黒縞模様）に匹敵する腫れでございましたぞぃ。
あれから１ヶ月・・・
「だぁ〜〜〜っ、かいぃっ！」（かいぃっ：[かゆい]の強調、口語形）
アタシの住む静岡県でも梅雨が明けたらしいそうで、ヒトの血を吸うムシ達の活動もこれからが最盛期でございます。
ほぼ一日中、下着姿で部屋に居るアタシの両手両足は、それらのムシ達の恰好の獲物になっているらしく、右足の１７箇所を筆頭に、合計３０箇所近くその痕跡を残しているのでございます。
日頃は風邪をひいたぐらいでは薬も飲まないアタシでわありますが、ことムシさされのかゆみとなると、我慢できませぬ。つい昨日まではずっと、オロナイン®Ｈ軟膏 を患部に塗布しておりました。
オロナイン®Ｈ軟膏 といえば、アタシがモノゴコロついた頃からお世話になっている、ポカリスエットでおなじみの 大塚製薬 が誇る 万能塗り薬・・・とカタく信じて疑っていなかったのでございます。
ところが、オロナイン®Ｈ軟膏の小瓶（30g入り）を箱から取り出そうとひっくり返して、小瓶といっしょに出て来た説明書を見たアタシはおめめパチクリ。
５項目からなる[使用上の注意]の１番めには、ひときわ目立つように赤枠で囲まれた次の一節が記述されていたのでございます。
(1)次の部位には使用しないで下さい。
1) 湿疹（ただれ、かぶれ）
2) 化粧下
3) 虫さされ
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「な・・・なんですとぉ？！」
「そぉゆわれてみれば、あんまり効いてないよぉな気が・・・」
『ヤマイは気から』と申します。
「この薬は効くんだ」とカタく信じて疑わずに用いておれば、たとえ本当は効かないモノであっても、良い結果をもたらすことが多いのでございます。
しかぁ〜し！ 『水虫』に使ってよい薬と『虫さされ』に使ってよい薬とが必ずしも一致しないコトを知ってしまったアタシは、翌日、日用雑貨も扱っているドラッグストアへ 液体ムヒ®Ｓ を買いに出かけることになったのでございます。
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